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槙本緑水のブログ
月間教育書道誌「芦辺」
芦辺月例課題(令和6年7月号課題)
初級【漢字二体】
楷書 行書
高談娯心こうだんこころをたのします)     
  高尚な談義をして心が楽しくなる
               【出典:樂広・漢魏六朝    
 
上級【漢字二体】
行書 草書
荷香随酒杯かこうしゅはいにしたがう)    
蓮の香りは酒を傾ける杯にしたがっていちだんと香る
 
【出典:喜華陰王少府使到南池宴集(岑參・唐)】 
 
 
【細字】
 
 
【臨書】
楷書 行書
多宝塔碑(顔真卿     蘭亭序(王羲之)   
       
誓建茲塔既而
読み:ちかってこのとうをたてんとす 
すでにして…
この宝塔を建立しようと誓いを
たてた。かくして…
 
 足以暢叙幽情
読み:もってゆうじょうをちょうじょ
するにたる
心の奥を述べあうに足りるだけ
のすばらしさがある。
*幽情…風流なる思い。平素からの
こころざし
 
 
 
 
     
     
     
 
師範【漢字二体】
行書 草書
風清人倚楼(かぜきよくひとろうによる)
 
吹く風は清く涼しく、人は楼の欄干に寄りかかっている。
 
               【出典:不詳
 
 
     
 
【条幅】 一般課題

  
日高睡足猶慵起 小閣重衾不怕寒
遺愛寺鐘欹枕聴 香炉峰雪撥簾看
匡盧便是逃名地 司馬仍為送老官
心泰身寧是帰処 故郷何独在長安
【読み】
日高く睡り足りて猶お起くるに慵(ものう)し 
小閣に衾(しとね)を重ねて寒さを怕(おそ)れず 
遺愛寺の鐘は枕を欹(そばだ)てて聴き 香炉峰を
の雪は簾撥(かか)げて看る  匡盧(きょうろ)は
便ち是れ名を逃(のが)るるの地 司馬は仍(な)お
老いを送の官為(た)り 心泰(やす)く身寧(やす)
は是れ帰する処 故郷 何ぞ独り長安のみ 
在らんや
【意味】
日は高くのぼり、睡眠は十分なのだが、まだ
起きるのはめんどうだ。小さな高殿で、重ねた
ふとんにくるまっていると、寒さなど感じない。
遺愛寺の鐘が響くと、枕をたてにして耳をすまし
香炉峰の雪は、簾をはねあげて、ふとんの中
からしばしながめ見る。廬山は、俗世間から、
隠れ住むにふさわしい地であり、司馬という
閑職も、まあ老人が余生を送るのにはちょうど
よい。心がやすらかで身にさわりがなければ、 
それ以上何を望むことがあろうか。長安ばかり 
へ帰りたがるのはおろかなこと。長安だけが 
故郷ではない。
 
*欹枕…枕を縦にして、頭を斜めに乗せる 
*匡盧…廬山のこと *逃名…名声や名誉心から逃避する
*司馬…州の長官を補佐する役 *帰処…落ちつくべきと
ころ。最終目的。
 
出典:香炉峰下新卜山居草堂初成偶題東壁(白居易・中唐)
 
     師範課題
     
夏月湖中爽気多 南風畳畳捲長波 
漁人舟楫冲蘋藻 遊女衣裳揽芰荷
膾切銀絲嘗美味 腔伝金縷換新歌
使君用意仍深遠 即此光華豈滅磨
【読み】
夏月 湖中 爽気多く 南風 畳畳(じょうじょう)
として長波を捲く 魚人 舟楫(しゅうしゅう) 蘋藻
(ひんそう)を冲(つ)く 遊女の衣裳 芰荷を揽(だ)き
膾切(かいせつ)銀絲 美味を嘗(な)める 腔(こえ)
は金縷(きんる)を伝(つた)えて新歌(しんか)
に換(か)わる 使君の用意 仍(よ)って深遠なり 
即ち此の光華は豈に滅磨(めつま)せんや 
【意味】
夏の季節、湖中にはさわやかな空気が多く、南風
が吹いて、つぎつぎと長い波を巻きあげる。漁師の
舟は水草をかき分けるように進み、遊女(あそびめ)
は衣裳をまとい、菱(ひし)や荷(はす)を摘んで
いる。銀の糸のように細かく切った魚を美味しく味
わい、彼女らの歌声が金糸の刺繍のように伝わり
新しい歌に変わる。使君(地方長官)は依然として
深遠な意図を持ち、この輝きはどうして消え失せ
ようか。(消え失せることはない)「※この輝きが消
えることなく続くことを願う気持ち」
*叠叠…つぎつぎ重なり合うさま *冲…突き進む、進む、 
突き抜ける。 *蘋藻…水草の類 *膾切…細かく切った糸
肉や魚 *銀絲…銀の糸 *腔…声の曲調 
*用意…意図を立てること *滅磨…消え失せること 
 
 【出典:東湖四景為大尹本斎王侯賦四首 其二(楊載・元)
 
 
  
 
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