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槙本緑水のブログ
月間教育書道誌「芦辺」
芦辺月例課題(令和4年12月号課題)
初級【漢字二体】
楷書 行書
  霜松常青(そうしょう つねにあおし)     
霜がふりかかる松はしぼむことなく、永久に青々としている
 
                                 【出典:唐・趙自厲    
 
上級【漢字二体】
行書 草書
松風有清音(しょうふうにせいおんあり・)    
松を吹く風は清らかな音がする
【出典:元・戴表元】 
 
 
【細字】
 
 
【臨書】
楷書 隷書
多宝塔碑(顔真卿     曹全碑(後漢)   
       
炳然殊相     君高祖父敏  
読み:へいぜんとしてそうをことにし   読み:きみのこうそふびん  
明らかに世の普通の子どもとは相貌を   君の高祖父曹敏(そうびん)  
ことにしていた     *高祖父…曾祖父母の父
 
*炳然…明らかに いちじるしく *相…相貌     
 
 
 
     
     
     
 
師範【漢字二体】
行書 草書
千載有餘情(せんざい よじょうあり)
千年たった今も、その情念は残っている
      
                 【出典:詠荊軻東晋・陶淵明)】
 
 
     
   
【条幅】 一般課題
秋晩閑愁抵酒濃 試尋高處倚枯筇 雲帰時帯雨數點
木落又添山一峰 鳴雁沙邊驚客艪 行僧烟際認樓鐘
箇中詩思來無盡 十手傳抄畏不供 
 
【読み】
秋晩(しゅうばん)閑愁(かんしょう)酒の濃(こま)やかなるに抵(あ)
たれば 試みに高処を尋ねんとして枯筇(こきょう)に倚る 雲 帰りて
時に雨数を帯び 木 落ちて又た山一峰を添う 鳴雁(めいがん)
沙邊(さへん)客艪(かくろ)に驚き 行僧(こうそう)烟際(えんさい)
楼鐘(ろうしょう)を認む 箇中(こちゅう)詩思来たりて尽くるなし 十手
傳抄(でんしょう)するも共せざるを畏る
【意味】
秋の夕暮れ、そぞろなる愁いは酒に酔ったように深く、ならば高所に登ろ
うと朽ちかけた杖によりかかる。雲は山へ帰ろうとして時にポツポツと雨の
滴を落とし、木の葉が散って山の峰がまた一つ見えるようになった。
砂浜に鳴き騒ぐ雁は旅人の船に驚き、靄の中に旅行く僧は高楼から聞こ
える晩鐘に耳を澄ます。この中より詩的興趣は尽きることなく湧きおこる。
十人の手で写し取ってもまだ足りないほどに。
 
*閑愁…これといった理由のない愁い *枯筇…古ぼけた杖
酒濃酒が上等で濃く、深い酔いをもたらすこと
*艪・・・船 ⋆箇中…この中 ⋆十手…十人の手
認晩鐘寺院の鐘楼から聞こえてくる鐘の音に気づく
              【出典:晩眺(南宋・陸游) 】
     
     師範課題
     
平生詩句領流光 絶愛初冬萬瓦霜 楓葉欲残看愈好 
梅花未動意先香 暮年自適何妨退 短景無営又自長
況有小兒同此趣 一窗相對弄朱黄
 
【読み】
平生の詩句 流光(りゅうこう)を領(りょう)す 絶(はなは)だ愛す 
初冬 萬瓦(まんが)の霜 楓葉は残せんと欲して看て愈々(いよいよ)
好し 梅花 未だ動かず 意 先ず香(かんば)し 暮年 自適して何ぞ 
退くを妨げん 短景 営むことなく 亦 自(ずか)ら長し 況(いわん)や
小児の此の趣(おもむき)を同じうする有るをや 一窗(いっそう) 
相対して朱黄(しゅこう)を弄す
【意味】
ふだんから詩を作って、時節の変わりゆくさまを、思うがままに詠って
いる。今は初冬の頃で、多くの家の屋根瓦に、霜の降りている景色も
面白いし、楓樹の葉が散り残っているのが、これまた見ごろである。
梅の花はまだ開きそうにないが、蕾の時から芳しい。自分は老いて
人生のたそがれ時で、悠々自適、隠退するのに何の妨げがあろう。
日の短い時となったが、これといった仕事のない身には長く感じら
れる。ましてがんぜない小児まで、自分と趣を同じくしているから 
にはなおさらである。そこで同じ窓の下で書物に朱や黄色を施し
向かい合って遊んでいるのだ。
*流光…流年 *領…占め有する *短景…短い日陰
*一窗…同じ窓辺 *朱黄…異本を校訂するときに、「朱」や「黄」
の色で区別する
        出典:初冬(南宋・陸游)
 
  
 
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