| 雨花台上看晴空 萬里風煙入望中 人物車書南北混 |
| 山川襟帯古今同 昆虫未蟄霜先隕 鳳鳥不鳴江自東 |
| 緑髪劉伶縁酔死 往尋荒塚酬西風 |
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| 【読み】 |
雨花台上(うかだいじょう) 晴空(せいくう)を看る。万里の風煙(ふうえん)
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| 望中(ぼうちゅう)に入る。人物(じんぶつ)も車書(しゃしょ)も南北混(こん)じ、 |
| 山川(さんせん)の襟帯(きんたい) 古今(ここん)同じ。昆虫(こんちゅう) |
未(いま)だ蟄(こも)らずして 霜 先ず隕(お)ち、鳳鳥(ほうちょう) 鳴かずして
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江(こう) 自(おのず)から東(ひがし)す。 緑髪(りょくはつ)の劉伶(りゅうれい)
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| 酔(よい)に縁(よ)って死す。往(ゆ)いて荒塚(こうちょう)を尋ね、西風(せいふう)に |
| 酬(むく)ゆ |
| 【意味】 |
| 雨花台に上って 晴れた空を眺めると、万里のかなた 風も霞も一望できる。 |
天下統一により 人も物も車も文字も南北入り混じるが、山川の風景はいま
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も昔と変わらない。虫が籠らない内に はやく霜がおり、鳳凰は鳴く事なく
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長江は東に流れるだけ。まだ黒髪の劉伶は 酒を飲み過ぎて死んだ。
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荒れた墓に詣でて, 秋風のなか酒をたむける。
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| *雨花臺…金陵の南門外にある平らな岡 *劉淑亮…作者の旧友、伝不詳 |
| *山川の襟帯…山川に囲まれた風景 |
| *緑髪の劉伶…劉淑亮を喩えたもので、晋の詩人劉伶は長生きしたのに |
| 劉淑亮は若死にであったので「緑髪」という。劉淑亮は劉伶のような酒好き |
| であったらしく荒れた墓に酒を注いで弔ったと詠う。 |
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| 【出典】金陵の雨花臺 遂に故人劉淑亮の墓に至る(元・趙孟頫) |
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