霊峰寒翠鳳鸞吟 為訪名山識道林 松葉蒙頭岩路轉 梅花洒面暁雲深
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| 蕉牕掃榻来今雨 石鼎烹茶話素心 興廃百年帰浩刧 残碑零落緑苔侵 |
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| 【読み】 |
| 霊峰(れいほう)寒翠として鳳鸞(ほうらん)吟(うた)う。道林を識(し)る為名山を |
| 訪ぬ。松葉 頭(こうべ)を蒙(おお)い岩路転じ、、梅花面に洒(そそ)いで暁雲深し。 |
| 蕉牕(しょうそう)榻(とう)を掃えば今雨来たり。石鼎(せきてい)茶を煮て素心話 |
| (かた)る。興廃(こうはい)百年 浩刧(こうこう)に帰す。残碑 零落して緑苔 侵す。 |
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| 【意味】 |
| 霊峰寺の鮮やかな緑の木々の中で鳳鸞が鳴き、私は道林禅師を識(し)るため |
| 名山を訪ねた。松の葉は頭上を蔽って岩多き路は折れ曲がって、梅の花の香りが |
| 顔にふりそそいで、あたりには明け方の雲が立ち込めている。芭蕉の葉におおわれ |
| た窓辺の長椅子の埃を掃い、新たにできた友人を招いて、石の鼎で茶を煮ながら |
| わだかまりのない心で語りあう。あれから世が盛衰しながら百年もの年月が過ぎ、 |
| 寺に残っている碑は朽ちて緑の苔が生えている。 |
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| *霊峰…霊峰寺? *寒翠…さえた緑色 *鳳鸞…伝説上の霊鳥 |
| *道林…高僧の名? *今雨…新しくできた友人 *浩刧・・・永遠の長い時間 |
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| 【出典】 遊霊峰寺 七言律詩の第三句・四句 懋方(ぼうほう) |